目の前の重荷が消える「双減政策」の恵み
中国で始まった「双減政策」(学習塾規制・宿題削減政策)を知った時、多くの日本の親は困惑するかもしれません。しかし、この政策の真の恩恵を受けるのは、私たち中流以下の家庭なのです。
日本の教育は、「お金がある家庭が有利」という現実に支配されています。
- 中学受験をする子どもの約70%が塾通い(文部科学省調査)
- 年収600万円未満の家庭では、「塾に行かせられない」ことが子どもの進路に直結する
そんな中、中国の「双減政策」は、「普通の家庭こそ、公教育で勝負できる社会」を実現しようとする大胆な実験です。
1. 「塾通いできない子」が救われる仕組み
(1)学校が「最高の塾」に変わる
- 中国では、放課後の無料補習(「校内サービス」)を全小中学校で実施
- 例:上海市の公立校では、教師が午後5時まで「受験対策講座」を開講
(2)「塾代」が家計から消える
- 政策前:都会の家庭の月額教育費3万円~10万円(塾代が大半)
- 政策後:ほぼゼロに(ただし闇家庭教師の問題は残る)
「共働きで塾代を捻出できない…」という悩みが、根本から解決される
2. 日本ではありえない「教師のやる気」を生む仕組み
- 給与30%UP:地方公務員より高待遇
- 雑務禁止:「会議は週1回30分以内」と法律で規制
- 研修充実:夏休みは全教師が2週間の集中研修
3. 「受験地獄」を緩和する中国の工夫
- 「内申点革命」:テストの点数だけでなく、スポーツ・芸術・ボランティアの実績を評価
- 「地域枠」の拡大:都市部の有名校が、農村部の子どもに優先入学枠を設定
「普通の家庭」にこそ希望を
この政策で最も恩恵を受けるのは、決して富裕層ではありません。毎月の塾代に頭を悩ませ、子どもの教育費のために自分たちの生活を切り詰めている、ごく普通の家庭です。
中国の親たちは今、塾代の心配なく子どもと向き合える時間を手に入れつつあります。子どもたちは過度な競争から解放され、本来の学びと成長に集中できる環境を得ています。
これは決して「教育への手抜き」ではありません。これは「本当に大切なもの」を取り戻す挑戦なのです。
私たち日本の親も、この政策から多くを学べるはずです。そして、いつか日本でも同じような変化が起きることを、心のどこかで願っているのではないでしょうか。